海外ファブリックと日本の職人技がつくる新しい価値|家具の再生プロジェクト(2)
生地選びとデザインで、“古いソファー”は海外インテリアへ生まれ変わる
長年使い続けた木枠ソファー。
「まだ使いたいけれど、古さが気になる」
そんなご相談をいただくことが増えています。
今回の再生プロジェクトは、
重厚感のある木部を活かしながら、
海外インテリアのような洗練された空間へアップデートするプランです。
ご相談いただいたソファー仕様
今回ご相談いただいたのは、木枠露出タイプの3シーターソファー。
- 座クッション:3枚
- 背クッション:3枚
- 木枠露出タイプ
- パイピングあり
- 背クッションには生地を両面使用
さらに今回は、
座面ウレタンを現在の約8cmから、2〜3cm厚くする予定です。
これだけでも、古い木枠ソファー特有の“沈み感”が改善され、
座り心地と高級感が一気に変わります。







サイズ測定と生地の必要量
木枠ソファーは、見た目以上に生地を使用します。
サイズ測定
- 座:59.5 × 57 × 厚み8cm × 3枚
- 背:48 × 45 × 厚み8cm × 3枚
- 背クッションは両面仕上げ
さらに、生地の必要量の目安を考慮しました。
- パイピング
- 柄合わせ
- 厚み部分(マチ)
- 裁断ロス
が加わるため、生地量はかなり増えます。
生地必要量の目安
無地の場合
✅ 約8〜10m
大柄・柄合わせありの場合
✅ 約10〜12m
もし無地リネン系や効率よく裁断できるブークレ素材なら、
8m前後でも収まる可能性があります。
デザイン構想
「思い出を残しながら、海外インテリアへ再生」
今回特に素敵だったのは、
“木部を主役として残す”という考え方。
全面柄で覆うのではなく、
木の重厚感や経年の美しさを活かしながら、
”ファブリックで柔らかさ”を加えていきます。
さらに、”アクセントクッション”で海外の雰囲気に。
生地の候補を選ぶ
①グレージュ系ブークレ

深いブラウンの木部に合わせるのは、
少し温かみのあるグレージュ系ブークレ。
この組み合わせは、かなり海外インテリア感が出ます。
- 高級ホテルのような雰囲気
- 密度高め
- しっとりした質感
- 秋冬っぽい落ち着き
が特徴。
木部の存在感を引き立てながら、
空間全体を上品にまとめてくれます。
②ウールっぽい質感のアイボリー

赤みのあるブラウン木部と非常に相性が良い生地。
- アイボリー
- 生成り
- ウールっぽい質感
- 少しベージュ寄り
イメージとしては、
- 海外の coastal cottage
- オーストラリアの自然派Airbnb
- Byron Bay系
- vintage リゾート
のような、
自然体で洗練された空間。
特に、オーストラリアらしい
“抜け感のある落ち着き”が出ます。
生地を選ぶ時の注意点
椅子張り対応生地か?
ブークレの生地は非常に人気ですが、
実はソファー張り替えでは注意点もあります。
そのため大切なのが、
👉 upholstery grade(椅子張り対応生地)
を選ぶこと。
クッション用途だけの薄手ブークレは、
摩耗しやすい場合があります。
「47,600 Rubs」って?

今回候補に上がっている「グレージュ系ブークレ」の生地仕様には以下のように表示があります。
- Heavy Commercial
- Upholstery用
- 47,600 Rubs
という高耐久仕様。
ソファー生地は、
どれくらい擦れに耐えられるかを数値で表します。
一般家庭用ソファなら、
30,000以上あると安心
と言われています。
今回の47,600 Rubsは、
商業施設レベルにも対応できる耐久性。
毎日使う木枠ソファーでも、
長く安心して使いやすい生地です。
汚れへの心配
「白っぽいソファーは汚れそう…」という不安

「ウールっぽい質感のアイボリー」の生地は、
少し生成り寄りで、
さらにブークレのような凹凸があるため、真っ白ではありません。
フラットなリネンより汚れが目立ちにくい印象です。
ただし、やはり注意したいのは、
- 座面前側
- デニムの色移り
- 食べこぼし
- ペット
など。
そこでおすすめなのが、
- 撥水加工
- Performance fabric
- 高耐久生地(Martindale 30,000以上)
- 洗えるアクセントクッション追加
です。
アクセントクッションで海外の雰囲気に

ダスティピンク系ジオメトリック柄

単体では少し華やかですが、
- ダークウッド
- 無地ブークレ
と合わせることで、
海外ホテルのような雰囲気になります。
しかも、
以前のクラシックな花柄の雰囲気を、
現代的に引き継げているのも魅力。
今回の完成イメージ
- 赤みブラウン木部
- メイン生地
- ダスティピンクアクセント
この組み合わせは、
かなり洗練された空間になりそうです。




まとめ
今回のプランで特に良いと感じたのは、
「完璧に汚れない」よりも、
「長く愛せるソファー」
- 長く好きでいられる
- 木部と調和する
- 空間が柔らかくなる
という視点。
木の重厚感を残しながら、
少しだけミッドセンチュリー感を加えた、
オーストラリアらしい落ち着きのある空間。
“買い替える”ではなく、
“今ある家具を活かして再生する”
そんな選択肢も、
これからの暮らしにはとても素敵だと思います。
次回予告
次回は、実際のデザインを形にしていく
「プランシート作成と職人との打ち合わせ」
についてお届けします。
海外インテリアの感性での家具再生
- 海外インテリアコーディネート
- 生地選びのご提案
- クッションやカラー計画
- オーストラリア輸入生地のご相談
- ソファーの生地張り替え
- 空間デザイン
のご相談を承っています。
思い出の家具をもう一度よみがえらせたい方、
海外ファブリックを取り入れたインテリアにご興味のある方は、
お気軽にご相談ください。
